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【オンライン授業のリアル】アンケートを通して見えた東大生の本音とは?

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 新型コロナウイルスの流行と共に始まったオンライン授業。東大でも、2020年度はほとんどの授業がオンラインで行われ、今後もオンライン授業が続くと見込まれる。本記事ではオンライン授業の概要を紹介し、現1・2年生へのアンケートを通して見えてきたオンライン授業の実態に迫る。

(構成・米原有里)

 

 

オンライン授業の概要

 

 オンライン授業に限らず東大で授業を受ける際重要なのは個人に付与される大学アカウントであるUTokyo Accountだ。アカウントを有効化すると学務システムUTASと学内学習管理システムITC-LMSへのアクセス、大学のZoomアカウントを作成する時必要なECCSクラウドメールへのログインなどが可能になる(図)。多くの授業はZoomで行われるが、そのURLはUTASのシラバスコーナーやITC-LMSで確認できる。UTokyo Accountの通知が来たら必ず有効化しよう。

 

(図)東大ICTシステムの全体図(東大が公開する「オンライン授業・Web会議ポータルサイト@東京大学」の図を基に東京大学新聞社が作成)

 

オンライン授業の種類

 

 オンライン授業は三つに大別される。リアルタイムでオンラインで行われるリアルタイム型、リアルタイムで対面とオンラインを併用して行われるハイフレックス型、そして教員が用意した教材で学生が個別で学習するオンデマンド型だ。

 

 アンケートではオンデマンド型の授業はためてしまったという声が多数集まった一方、何度も復習ができて良かったという回答も。また「ハイフレックス式は対面とオンラインのメリハリがあって、友人とも会えるので良かった」という声がある一方で「外出が面倒で全てオンラインで済ませてしまうことも」あったと答える人もいた。自分に合った形態の授業を履修すると良いだろう。

 

デメリット

 

 デメリットとして多くの人が挙げたのは目への負担。授業に加え、課題や資料閲読など多くの作業でパソコンを使うため、眼精疲労を感じることが多いようだ。ブルーライトカットの眼鏡の着用や、定期的に目を休ませることが肝要だ。

 

 他の学生との交流が少ないことをデメリットに挙げる人も多い。友達と会えずに精神的にストレスを感じる、周りに人がいないことから集中力が低下するという声も多数集まった。

 

メリット

 

 多くの人がオンライン授業のメリットとして通学時間の節約を挙げた。「移動しなくて良いから授業直前に起きても大丈夫」「通学時間を気にしないで履修を組めるため、選択の幅が広がる」「通学時間が無くなり、時間を有効利用できる」などの利点がある。

 インターネット環境さえあればどこからでも・何をしていても受講できることもメリットだ。発言が必要ない授業は「用事に向かう電車に乗りながらでも授業を聞くことができる」、カメラオフの授業では「お菓子を食べながら授業を受けられる」など対面授業と比べて自由に受講ができる。

 オンライン授業には学習面の利点も。授業後に録音・録画が公開される授業では復習がしやすく、チャット機能で教員への質問がしやすくなったことに魅力を感じる人も多いようだ。

 

ディスカッション

 

 特に少人数の授業では、Zoomのブレイクアウトルームの機能を使い、ディスカッションの機会が設けられる授業が多い。実際オンライン授業のデメリットとして、初対面の人といきなりディスカッションするのが難しいことを挙げた回答も。「誰かがミュート解除するまで誰もしゃべらない」、「話し出すタイミングが分からず変な空気になることがある」という声もあるように、オンラインという状況では特に、話し出す人がいないと沈黙が続くことも多いようだ。「誰もしゃべり出さないと後がつらいので、誰も口火を切る気配がなかったら少し勇気を出して何かしら言ってみた方が良い」「自分から積極的に話題を提供すれば、自分がディスカッションをリードできるし、グループのみんなも助かると思う」と回答した学生もいた。こうしたアドバイスを参考にし、ディスカッションに取り組むようにすると良いだろう。

 

レポート

 

 授業のオンライン化に伴い、それまで対面でテストを行っていた授業でもレポートを課すようになったものが多い。大学の図書館へのアクセスが不便な中で、ウェブ上の資料を参考文献として レポートに使用する東大生が多いようだ。GACoS(東大所属の人を対象とした学術情報収集サイト)やGoogle Scholar(Googleが提供する学術資料検索サイト)などのサイトが人気だ。

 

テスト

 

 2020年度は一部の授業ではオンラインでテストを実施した。持ち込み可の試験が多いことを利点に挙げる声もある一方で、不正防止のためのカメラやスキャナーの準備、自宅のネットワーク環境の整備などに苦労したという声が多数あった。そう聞いて不安に思う人もご安心を。ネットワーク環境に不安がある人は、大学からモバイルWi-Fiルーターの貸し出し支援があるのでぜひ活用してほしい。

 

 オンライン授業は大学生の生活を大きく変えた。世間ではオンライン授業に伴う孤独や精神的苦痛が注目されがちだが、オンライン授業には対面授業にはない柔軟性や効率の良さもある。「不安もいっぱいあるかと思いますが、1年間オンラインで授業を受けてみて、意外と慣れるものです」とアンケートに回答した学生もいた。こうしたアドバイスを胸に、ぜひオンライン授業を満喫してほしい。

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