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【英語・現代文・古典編】現役東大生直伝・時期別勉強法アドバイス これで合格まで一直線!

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 「インターネットには東大受験対策に関する情報があふれているけれど、一体どれを信頼して良いのか分からない。身近に見事合格を勝ち取った東大生もいないし、周りに東大受験を志す仲間もいない。こんな状態で、一体どうやって受験に立ち向かえば良いのか……。」東大受験を決意したはいいものの、そのような悩みを持っている受験生も少なくないだろう。そこで役立つのがこの勉強法アドバイス。今回は英語、現代文、古典編をお届けする。東大入試の基本情報から時期ごとの対策方法まで、これさえ読めば合格までの道筋が丸分かりだ。ぜひ受験勉強に活用してほしい。(構成・鈴木茉衣)

 

英語:音読で基礎力の獲得を

 

 120分・120点満点、大問は5題です。英文要約、英作文、リスニング、長文読解、和訳問題など多様な問題で構成されています。全問を解き切るには、文脈の理解や自分に合った戦略的な時間配分が必要です。

 

 高3の秋までに、リスニングや読解問題の音読を通して基礎力を養いましょう。リスニングでは、まず理解できなかった部分のスクリプトを見直し、聞き取れない原因となっていた単語や文法事項を復習しましょう。次に音源を繰り返し聞き、何度も音読します。すると瞬時に理解できなかった内容を音源の流れる速さで理解できるようになる上、聞き取りづらい単語のつながりも把握できます。長文でも、特に模試の問題など、典型的な文法事項や構文、単語が多く練り込まれている英文を全て覚えるつもりで音読を繰り返すと効果的です。最初は和訳文と照らし合わせながら英文は音読し、最終的には英文だけを読んでそれぞれの単語・句の意味が即座に分かる状態を目指します。この過程でリスニングへの対応力が得られる上、単語や文法事項も文脈の中で比較的容易に暗記できます。

 

 高3の夏の東大模試の成績は悪くても問題ありません。秋の東大模試の前に1、2年分の過去問を時間を計って解き、各大問の傾向を把握しておきましょう。時間内に終わらなくても、全て解き終えてから答え合わせをしましょう。要約や英作文は先生に添削してもらうだけでなく、解説を読んで自分自身でも添削を行うと、減点されるポイントが予測できるようになります。過去問の復習でも繰り返しの音読は必要です。

 

 高3の秋以降、過去問で全問を制限時間内に解けるよう時間配分を研究し、得点の低い大問を集中的に練習します。問題の配置順で解くことは、必ずしも最適とは限りません。また、苦手な大問も形式に慣れれば得点が飛躍的に伸びることがあります。

 

 本番は得点できる問題を全て解けるように、焦らず、自分に最適の時間配分に忠実に臨みましょう。(理Ⅱ・1年)

 

現代文:感覚ではなく理屈で

 

 古典と合わせて文科が150分、理科が100分です。評論が文理共通問題として第1問、古典が第2、3問に置かれ、随筆が文科のみ第4問に出題されます。評論は、例年解答欄2行の内容・理由説明の記述問題が3問と、100〜120字の要約問題が1問、さらに漢字の書き取りが3問程度出題されます。随筆は、解答欄1、2行の内容・理由説明の記述問題が4問という構成です。

 

 高2までは学校の授業で十分です。受験で頻出の「科学技術の扱い方」「グローバリズムの影響」といったテーマの評論に触れ、その分野の重要語を学ぶことが読解の助けになります。漢字は基本的な出題が多いので、不安な人は基礎を復習しましょう。

 

 高3になったら、模試や学校の授業で扱った文章について、接続詞や対比に注目して意味段落ごとに区切り文章の流れをつかむ練習を積みましょう。記述では、傍線部を含んだ一文に関して要素ごとに分け、言い換えや理由を傍線部の周囲から考えるという手順を踏むことで、主語や目的語などの解答の要素を過不足なく書くことができます。

 

 夏以降は過去問の演習を始めます。東大の評論は多くの場合、傍線は各意味段落に一つずつ引かれます。120字の要約問題以外は、各意味段落の内容を理解しているかを問うものが多いです。要約問題も意味段落のつながりを理解し、問いに合わせてまとめましょう。

 

 直前期は共通テストレベルの易しめの文章で文章構造のつかみ方を確認します。東大の過去問を解く際は完璧な解答を目指し過ぎず、可能な人は信頼できる先生に聞くなど採点の基準を一つに絞って添削し、記述の精度を上げましょう。

 

 本番の時間配分は第1問に50分、第4問に30分程度を目安に自分で調節し、国語全体で10分程度見直しの時間が取れると良いでしょう。感覚で解きがちな現代文ですが、文章の意味段落を区切り、言い換えを把握する力を付けて理屈で解けば、焦ることなく安定して点を取れるようになるはずです。(文Ⅲ・1年)

 

古典:基礎知識で着実な部分点を

 

 古文漢文から大問1題ずつの出題です。文科は現代文2題と合わせて150分で120点満点、理科は現代文1題と合わせて100分で80点満点。時間配分は自由です。現代語訳と内容説明が中心で、近年は全て記述問題になっています。古文漢文でそれぞれ文系は4、5問、理系は2、3問出題されます。字数制限はなく、回答欄は縦13.5センチ1行または1行半です。難解な単語や古文常識は問われません。要点を読み取り、小さな解答欄に簡潔に記述する力が必要です。

 

 高3の夏までに基礎知識を定着させましょう。点数に直結しやすく、要点把握にも役立ちます。助動詞や敬語、反語や受身など重要文法・句形の理解が最優先です。問題集や授業で疑問に思う点があれば、その都度見返しましょう。単語に関しては、一つの単語帳を隅々まで仕上げるのがお勧めです。

 

 高3の夏には、模試や学校のテストの復習を通して、知識の抜け漏れがないかを確かめましょう。間違えた部分は、今まで使っていた単語帳や参考書の該当範囲に戻り確認するのが大切です。自分専用の単語帳を作って繰り返し見たり、重要語や句形を含む文を例文ごと暗唱したりするのもお勧めです。

 

 高3の秋までに過去問を解き始めましょう。直近の2、3年分は直前期の練習用に取っておき、過去5〜10年分を解いてみると良いと思います。初めは時間配分を気にせず、よく考えて読み取り、要点を過不足なく書く習慣を付けましょう。スピードは慣れれば上がります。学校の先生に添削を頼むのも有効です。自らの課題は読解力なのか記述力なのかなど、客観的な評価を得られます。

 

 本番では古文漢文を各20〜30分で解けると理想的です。得意な方から手を付け、勢いに乗りましょう。一つ目の小問では短めの現代語訳が三つずつ出題されていて、基礎知識があれば部分点を稼ぎやすいです。国語は入試で最初に解く教科なので、少しでも得点できた実感が湧くと緊張が和らぎます。古典で自信を得られるよう、まずは基礎知識の定着に努めましょう。(文Ⅲ・1年)

 

第2次学力試験の配点と時間(東大の発表を基に東京大学新聞社が作成)

  文科 理科
 国語 150分/120点 100分/80点
 数学 100分/80点 150分/120点
 日本史 150分/120点(任意の2科目を選択)  なし
 世界史
 地理
 物理  なし 150分/120点(任意の2科目を選択)
 化学
 生物
 地学
 外国語 120分/120点 120分/120点

 

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