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【東大受験生応援連載】合格後のスケジュール 計画的に入学準備を進めよう

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 3月10日(金)の合格発表から入学までの1カ月弱は各種手続きや合宿など多くの行事があり、慌ただしくなってしまうもの。計画的に入学準備を進めるために、合格発表から入学式までのスケジュールを確認しておきましょう。


合格発表

3月10日

 今年から4年ぶりに合格者番号の掲示が再開。掲示は午後0時半から、本郷キャンパス法文1号館と2号館の間で行われます。正午ごろ、東大のウェブサイトなどにも合格者の番号が掲載され、午後には合格者にレタックス(電子郵便)で合格通知書が送られます。

 東京大学新聞社では、全ての合格者の受験番号が掲載された「合格記念号」を合格発表当日の午後2時ごろ、本郷キャンパス第二購買部前と駒場Ⅰキャンパスのコミュニケーション・プラザ南館で販売予定です。合格の記念にぜひお買い求めください。

 

入学手続き

3月11~15日(必着)

 2次試験終了後に配られる入学手続き書類を期限内に郵送します。入学後に履修する初修外国語はここで決め、クラスも初修外国語に基づいて決まります。後日、手続き完了の知らせと諸手続きに必要な書類が送られてくるので、大切に保管しましょう。

 

諸手続き

理科 3月29日
文科 3月30日

 科類ごとに駒場で手続きをします。例年混雑するので、早めに来ておくといいでしょう。

 1号館で各種書類の受け取りや提出を行います。講義シラバスなども配布され、初修外国語で決まるクラスも知らされます。

 手続き後、前年度入学の同じクラス(上クラ)からオリエンテーション合宿(オリ合宿)の説明があり、夜にはオリ合宿に先立った懇親会(プレオリ)を開くクラスもあります。1号館を出ると、にぎやかなサークルの勧誘が待っています。

 

学部ガイダンス、サークルオリ

理科 3月31日
文科 4月1日

 午前中、教務課や教員から、施設利用や講義の履修上の注意などが説明されるガイダンスが行われます。

 午後はサークルオリ。各サークルが教室にブースを構え、新入生は各ブースを回ってサークルについて説明を受けます。ビラなどを参考に、見に行くサークルを事前に絞っておくといいでしょう。

 

オリ合宿

理科 4月1・2日
文科 4月2・3日

 2年生の企画の下、クラスごとに1泊2日の旅行に行き、親交を深めます。行き先は日光、山中湖、箱根、秩父など東京近郊の観光地が多いです。2年生は、昨年の夏から下見や話し合いを重ね、準備を進めています。

 初めて会う人といきなり寝泊まりすることになりますが、戸惑いつつもほぼ全員が参加。クラスの雰囲気はこのオリ合宿で決まるといってもいいでしょう。自治委員、五月祭・駒場祭連絡係などのクラス委員も、この合宿中に決めることが多いです。

 

授業開始

4月5日

 4月12日の入学式を前に、授業が始まります。最初の授業では、講義の概要や単位認定・成績評価について説明されることが多いですが、いきなり講義を開始する授業もあります。

 「鬼」や「仏」といった教員の評判が流布するのもこのころ。単位の取得しやすさや課題の分量によって付けられます。しかし、履修する授業はあくまで自分との相性を見定めて決める必要があるでしょう。

 

入学式

4月12日 (→東大の入学式は、なぜ12日開催なのか

 日本武道館で行われます。入学手続きが終了すると送られてくる書類に入場券が入っており、これを使うと入学者以外に2人まで入場できます。

 式典は1時間20分の予定で、総長の式辞や応援歌の斉唱、入学生の代表による宣誓などが行われます。東大生になったと実感することでしょう。


【東大受験生応援連載】

2次試験の次は入学準備を 東大生協が入学準備説明会を開催

【東大受験生応援連載】合格後のスケジュール 計画的に入学準備を進めよう東大新聞オンラインで公開された投稿です。


【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!履修者から見た中国語の姿

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 3月10日(金)の東大の合格発表後、11日(土)から15日(水)の間に新入生は入学手続きを行います。その際に書類へ記入した第二外国語で、所属するクラスが決まります。第二外国語の選択が学生生活を大きく左右する要因になるといっても過言ではありません。東大新聞オンラインでは第二外国語決定に役立つ情報をお伝えします。今回は、実際に履修した現役学生による中国語の紹介です。


 中国語と聞いて皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。「漢字を使っているからきっと簡単だろう」「テレビのニュースでよく耳にする」「将来使う機会がありそう」? 記者は1年前、ちょうどそのようなイメージを抱いて中国語を選択しました。

 

 中国語を1年間学んでみて、大変だと感じたのは暗記量の多さ。まずは発音の暗記です。中国語の教科書では漢字の発音を表すために「ピンイン」というアルファベットの振り仮名を使います。ピンインの「ci」は「ツ」と発音する、などアルファベットでのピンイン表記と実際の発音を対応付けるのに苦労しました。

 

 単語の暗記も大変です。中国語の単語を覚える際は「漢字」「発音」「意味」の三つを対応させなければいけません。日本語の漢字と全く字体の違う漢字も多い上、漢字からの発音の連想が難しいこともよくあります。「声調」とよばれる中国語独特のアクセントも漢字ごとに覚える必要があり、「漢字を使っているから簡単そう」という記者の想定は少々甘かったと言わざるを得ません(笑)。リスニングも難しく、記者はいまだにニュースで流れる中国語をほとんど聞き取れません。

 

 一方、文法は簡単です。語順は英語に似ていてなじみやすく、時制も活用もなし。単語を覚えればあとは文法に従って順に並べるだけです。

 

 記者の場合、苦労して覚えた成果はすぐに出ました。本郷キャンパスに観光に来ていた中国人と軽く会話を交わせたのです。言語を学ぶことの最大の魅力はやはり、海外の人とコミュニケーションを取れるようになることだと思います。日本と地理的・経済的に密接的な関係にある中国の言語を学ぶことは、その魅力を味わうための一番の近道ではないでしょうか。

 

(文Ⅰ・1年)


【東大受験生応援連載】

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合格後のスケジュール 計画的に入学準備を進めよう

【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!履修者から見た中国語の姿東大新聞オンラインで公開された投稿です。

【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!履修者から見たイタリア語の姿

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 3月10日(金)の東大の合格発表後、11日(土)から15日(水)の間に新入生は入学手続きを行います。その際に書類へ記入した第二外国語で、所属するクラスが決まります。第二外国語の選択が学生生活を大きく左右する要因になるといっても過言ではありません。東大新聞オンラインでは第二外国語決定に役立つ情報をお伝えします。今回は、実際に履修した現役学生によるイタリア語の紹介です。


 イタリア語は、第二外国語として採用されてから今年で10周年を迎える、東大の第二外国語の中では最も新しい言語です。イタリア語が通じる国はイタリアとスイスの一部などのごく狭い範囲に限定されますが、ルネサンスを生み出し、近代欧州の基礎を作ったのはイタリア。オペラや『神曲』などの名作や豊かな文化を原語で味わうのが、イタリア語の醍醐味(だいごみ)の一つです。

 

 とはいえ、言語の習得には得てして時間がかかります。それはどの言語を選んでも同じことですが、イタリア語の場合、習得の上で最大のハードルは文法です。日本人にとって、欧州言語の動詞の活用変化は難解そのもの。主語が一人称単数と二人称複数では同じ動詞の活用形が変わってしまいますし、英語では過去形・過去分詞・現在分詞しかパターンがない動詞の活用が、直説法現在・直説法半過去・直説法遠過去・命令法現在……と山ほどあります。どの欧州言語を学ぶときにも避けては通れない道ですが、ここで挫折するとイタリア語を理解するのはかなり苦しくなります。僕はまだ、古典を原著で読むだけの文法力がありません……(笑)。

 

 逆に、発音は簡単です。日本人が発音しにくいのはrの巻き舌だけで、基本的にはローマ字読みで問題ありません(そもそもローマ字の「ローマ」はイタリアの首都なので当然と言えば当然ですが……)。英語のように、同じアルファベットの並びでも単語によって発音が違う、なんてことも無いので、文法と単語さえ覚えればイタリア語の勉強の9割は終わり、くらいの感覚です。そのためしっかり勉強すれば会話の習得は早く、1年の夏休みからイタリアに旅行し、現地の人とイタリア語でコミュニケーションしていたクラスメートもいます。

 

 履修者数は他の言語に比べると少ないですが、履修者の実態は多様です。イタリアの文学や歴史に興味がある人、オペラが好きな人、イタリアのサッカーチームを愛する人、「単位が取りやすい」という評判を聞きつけて選んだ人……。理由はさまざまですが明確な意思を持ってイタリア語を選んだ人が多く、クラスメートはみな個性豊かです。

 

 多彩な文化と陽気な国民に彩られた国、イタリア。イタリア語で、その魅力に触れてみませんか?

 

(文Ⅲ・1年)


【東大受験生応援連載】

2次試験の次は入学準備を 東大生協が入学準備説明会を開催

合格後のスケジュール 計画的に入学準備を進めよう

【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!履修者から見たイタリア語の姿東大新聞オンラインで公開された投稿です。

【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!履修者から見たフランス語の姿

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 3月10日(金)の東大の合格発表後、11日(土)から15日(水)の間に新入生は入学手続きを行います。その際に書類へ記入した第二外国語で、所属するクラスが決まります。第二外国語の選択が学生生活を大きく左右する要因になるといっても過言ではありません。東大新聞オンラインでは第二外国語決定に役立つ情報をお伝えします。今回は、実際に履修した現役学生によるフランス語の紹介です。


 文理共通のフランス語の授業は週2回、主に教科書を使っての文法学習を行い、文系のみ「フランス語演習」という形で会話を学習します。大学の授業だけでも文法は1年で網羅でき、クラスによっては早いうちから長文読解に取り組むところもあるので、きっちり学習すれば有名な『星の王子さま』など、フランス文学を原著で読めるようになります。また会話も教材が充実しているため、自習環境も良く努力次第で実力を十分に伸ばすことが可能です。

 

 フランス語は他言語に比べるととても大変だといわれることが多いです。そのためか履修者には真面目な人が多い印象を受けました。最大の難関は動詞の活用を覚えること、接続法・条件法などの概念を理解すること。しかし授業を聞くとその活用の差異や意味が分かるため、こうした点を体感することがフランス語学習の醍醐味(だいごみ)ともいえます。ただしどの言語においても共通ですが、試験で点数をとるのには不可欠な単語の勉強は地道な作業が続くので苦痛に感じてしまうかもしれません。

 

 種類を問わず言語を学ぶとは、その使用国の文化を知ることでもあります。ですので履修する方は、フランスという文化そのものを学ぶつもりでいるとモチベーションが湧くのではないでしょうか。覚えることが多いのは事実で、第三外国語として学習するにはかなりの覚悟が必要かと思うので、ぜひ第二外国語としての履修を検討してみてください。

 

(文・2年)


【東大受験生応援連載】

2次試験の次は入学準備を 東大生協が入学準備説明会を開催

合格後のスケジュール 計画的に入学準備を進めよう

第二外国語を決めよう!履修者から見た中国語の姿

第二外国語を決めよう!履修者から見たイタリア語の姿

【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!履修者から見たフランス語の姿東大新聞オンラインで公開された投稿です。

【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!履修者から見たロシア語の姿

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 3月10日(金)の東大の合格発表後、11日(土)から15日(水)の間に新入生は入学手続きを行います。その際に書類へ記入した第二外国語で、所属するクラスが決まります。第二外国語の選択が学生生活を大きく左右する要因になるといっても過言ではありません。東大新聞オンラインでは第二外国語決定に役立つ情報をお伝えします。今回は、実際に履修した現役学生によるロシア語の紹介です。


 ロシア語の学習は「Я(ヤー)」「Ц(ツィー)」「Г(ゲー)」といった、見慣れないキリル文字を学ぶことから始まります。ただでさえキリル文字は覚えにくいのに、「С(エス)」「Н(エヌ)」「Р(エル)」といったアルファベットと同じ形なのに発音が違う文字もあるので大変です。さらに、ロシアでは筆記体を使うのが当たり前ということもあり、ブロック体と筆記体を同時に覚えていく必要があります。

 

 単語を覚えるのも一苦労です。英語にない格変化という概念が文法を学ぶ上で大きな難関。格変化とは、いわば日本語の格助詞の役割を単語の語尾で代替すること。例えば「父」を意味する「отец(アツェッツ)」という単語を「父の」という所有の意味にしたいときには「отца(アッツァ)」、「父に」という間接目的語を表したいときは「отцу(アッツゥ)」と変化させます。

 

 ただ、決してロシア語は難しいことばかりではありません。語順は比較的自由で文を作りやすいので、作文は比較的早く上達することでしょう。また、冠詞という概念がないので、英語を学ぶ上で厄介な「a」と「the」の使い分けのような難しさがないのも特徴です。

 

 日本の隣国でありながら、ロシアのイメージを抱きにくいという人も多いのではないのでしょうか。ロシア語を学ぶことは、ロシアの文化を学ぶことになります。ネイティブの先生が語るロシアの生活や文化の話は、驚かされることばかり。例えば、ロシアでは結婚するのが早い人が多く、学生結婚も多いという話にびっくりしました! 記者はもともとロシア文学に興味があってロシア語を選択しましたが、原著を読めるようになること以上に、毎授業での気付きを楽しんでいた気がします。

 

 ロシア語クラスは、文系理系ともに特徴的な人が集まるといわれています。マニアックな言語なだけあって、クラスには確かに面白い人が多い気がします。文系と理系それぞれに1クラスしかないので、他の科類の人と交流を築けるのも魅力の一つです。人と違うことがしたい、何かに挑戦したいという人は、ぜひロシア語を第二外国語に選んでみてはいかがでしょうか。

 

(文Ⅰ・1年)


【東大受験生応援連載】

2次試験の次は入学準備を 東大生協が入学準備説明会を開催

合格後のスケジュール 計画的に入学準備を進めよう

第二外国語を決めよう!履修者から見た中国語の姿

第二外国語を決めよう!履修者から見たイタリア語の姿

第二外国語を決めよう!履修者から見たフランス語の姿

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バラエティー番組の中の東大生 現役学生の視点から

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 最近、東大生を特集するバラエティー番組を目にすることが多い。芸能人と東大生がスタジオでワイワイとトークをしたり、大学付近で東大生に取材した映像を流したりして笑いを取る番組だ。実際の番組の事前交渉や収録、編集はどのような様子なのか。テレビ番組はどのような東大生像を描こうとしているのか。バラエティー番組に出演したことのある東大生の視点から分析する。

(取材・加藤憲弥)

 

素人の扱いに腐心

 2016年に放送された東大生を扱うバラエティー番組には『さんまの東大方程式』(フジテレビ系)、『好きか嫌いか言う時間』(TBS系)などがある。いずれも、赤門前などで収録した学生へのインタビューを流し、スタジオで芸能人と東大生数十人がトークする形式を取っている。

 

 バラエティー番組に出演する理由やきっかけは人によって異なる。たまたま大学周辺でインタビューされたことがきっかけとなる場合もある一方で、「東大生の知り合いが増えたら良いな」と考えて『好きか嫌いか言う時間』などに出演した女子学生Aさん(文Ⅲ・2年)のような例もある。フリーランスプロデューサーの肩書きを持つ永田諒さん(理Ⅱ・2年)は「自己ブランディングの一環として」出演したという。

 

 番組ではどのような収録や編集がなされているのだろうか。『さんまの東大方程式』に出演した男子学生Bさん(理・3年)は「放映されない部分でも芸能人側から純粋な好奇の目が向けられていると感じました」と話す。「オンエアでは分かりやすいところをコンパクトにまとめた感じ」

 

 民放のバラエティー番組数本に出演したことのある男子学生Cさん(文Ⅰ・1年)は「かなり編集する番組とほとんど編集しない番組がありました」と言う。大胆な編集の例として、『さんまの東大方程式』などに出演した杉山大樹さん(経・4年)は「けんかしているような切り取り方で編集されることもありました」と話す。

 

 一方、同じく『さんまの東大方程式』に出演した十川斗希男さん(文・4年)は「思ったよりも東大生をかばう方向に編集している」と感じたという。「収録のときにこれはまずいと思うような発言はもっとたくさんあったが、素人ということでセーブしている部分はあるのでは」。また「SNSが登場したことで、取材の裏側の部分が明るみに出る危険が相当意識されていると思った。というのも、発言の強要や歪曲(わいきょく)がないように気を遣ったりしていると感じたから」。制作側も、素人である東大生を相手に苦労しながら取材を進めていることがうかがえる。

 

「普通と違う」を強調

 番組では東大生はどのように位置付けられているのか。東大生を特集する番組に出演したことのある学生に話を聞くと「『頭の良さ』を分かりやすく表現するように求められた」という声が挙がった。永田さんは『〇〇に10万円あげたらこんな使い方されちゃいました!』(TBS系)に出演したときに「プロジェクションマッピングを作ったのだが、設計する際に数式を用いることを求められた」という。数式と用いたと紹介することで高度な知識を駆使したと印象付ける狙いがあるようだ。

 

 Bさんは「個性の在り方について、『勉強ができる』ことや『頭がいい』ことと結びつける方向に誘導されたように感じます」と振り返る。例えば「趣味が〇〇だったおかげで勉強ができるようになった」という具合だ。東大関係者でない一般の人たちは「東大生は勉強ができる」というイメージを抱いており、番組制作者はその具体例を示したり理由付けをしたりすることで視聴者の関心を引いていると考えられる。

 

 バラエティー番組の制作側が描こうとする東大生像について、挙げられた別の意見は「変わり者」だ。Cさんは「事前交渉段階では東大生の変わったところなどが中心的に聞かれた」という。実際の放送でも「変わり者扱いが多いです」。

 

 杉山さんは、番組制作側は「変なところやダメなところを特に知りたいようです」といい「頭はいいけどいろいろおかしいんだ、ということで安心したり留飲を下げたりしたいのかな」と理由を考察する。勉強ができる反面、コミュニケーションがうまく取れないなど「社会に適合する能力が低い」(Aさん)ことを強調する番組が多いようだ。

 

 Aさんは番組の構成について「東大生はすごい、という印象から、けれども彼女がいないなど冴えない印象の部分にフォーカスしていくという上げ落とし的手法が多い」と説明。受験においては東大のような有名な大学に進学できる人は少ないため「勉強だけできてもダメだという結論が求められているから」だと理由を推測した。

 

 Bさんも東大生を特集する番組について「東大生は勉強ができるだけのイメージ、しかし勉強以外でも普通の人とは違った個性がある」という構成だと指摘する。「それが『個性的で面白い』『常識外れ』というように良くも悪くもコンテンツとして扱われている印象です」

 

 テレビでこのような東大生像が描かれることで、東大関係者以外の人々にどんな影響があると考えられるか。Cさんは「東大生全員が変人であるかのような印象を与えてしまう」としながらも「東大生を親しみやすく感じる機会になり得るのではないか」と続ける。「バラエティー番組では、東大生の一般常識からやや離れた点、あるいは知識があるからこその異なった世の中の見方が注目されていると思います」

 

 良くも悪くもコンテンツとして利用される東大生。今後のテレビでの描かれ方に注目だ。

 

 


この記事は、2017年2月14日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

ニュース:全科類で第1段階選抜 17年度前期入試 志願者合計は256人増
ニュース:前回比6減の71人合格 推薦入試 「高校との連携途上」
ニュース:女子学生家賃支援 提携会社で入居申込 来月11日に入居者決定
ニュース:利用範囲・人数が拡大 新学内無線LAN 4月から本格運用へ
ニュース:東大ウェブにハッキング
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企画:頭がいいけど常識外れ? テレビ出演者が感じた「東大生」像の作り方 
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100行で名著:『ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか』 藤代 裕之著/光文社新書
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東大オンラインアクセスランキング:2017年1月
キャンパスガール:木下清佳さん(理Ⅱ・2年)

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【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!履修者から見たドイツ語の姿

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 3月10日(金)の東大の合格発表後、11日(土)から15日(水)の間に新入生は入学手続きを行います。その際に書類へ記入した第二外国語で、所属するクラスが決まります。第二外国語の選択が学生生活を大きく左右する要因になるといっても過言ではありません。東大新聞オンラインでは第二外国語決定に役立つ情報をお伝えします。今回は、実際に履修した現役学生によるドイツ語の紹介です。


 「何となくかっこよさそう」。1年前、私がドイツ語を選択した理由は、非常に単純なものでした。今にして思えば、少しドイツ語を履修するには覚悟が足りなかったなと思います。

 

 ドイツ語は文法規則を非常に厳格に適用する言語です。英語のように煩雑な例外事項を一々覚える必要は無いのですが、規則を細かく覚えなければ使いこなすことができません。ドイツ語は英語ほど語順にこだわりが無いので、文の基本的な構造を理解するには、1文の中の語の役割や語の性を理解する必要があります。1文に置ける語の役割や語の性によって、語の形が様々な形に変化するので、この変化から1文に置ける語の役割と文の全体構造が見抜けるからです。語の変化形を一つ一つ覚えなければならないこと、これは初修者にとっては大きな壁となるはずです。

 

 文法の厳格さに引かれてドイツ語を選ぶ人が多いからなのでしょうか、ドイツ語クラスの印象は一言で言うと「お堅い」。お堅い師とお堅い学友を求めるならば、あなたはドイツ語を選択するべきです。私のクラスメートは、1学期に5回あった小テストに毎回定期試験並みの精力を傾け、教員はクラスに持ち回りでメールを通じてノートを提出させ、毎回赤字でびっしりのチェックを入れて返していました。

 

 楽に習得できる言語を習得したいのであれば、ドイツ語はあまり向いていないでしょう。それから「実際に話す機会」を優先する人にも、ドイツに思い入れがない限り、もっとふさわしい言語があるのではないかと思います。しかし、ドイツ語を学ぶことの意義は、1年間勉強した程度の私が言うまでもなく、いくら強調しても足りません。文学、社会科学、数理科学の古典には、ドイツ語で書かれているものが非常に多いのです。ドイツ語を学ばなければ開かれない知の世界は確実にあります。活用表を覚えるのに四苦八苦し、何度も単語帳をめくり、例文を暗唱した1年間は、こうした世界に踏み出した一歩になったと振り返っています。

 

(文Ⅰ・1年)


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【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!履修者から見た韓国朝鮮語の姿

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 3月10日(金)の東大の合格発表後、11日(土)から15日(水)の間に新入生は入学手続きを行います。その際に書類へ記入した第二外国語で、所属するクラスが決まります。第二外国語の選択が学生生活を大きく左右する要因になるといっても過言ではありません。東大新聞オンラインでは第二外国語決定に役立つ情報をお伝えします。今回は、実際に履修した現役学生による韓国朝鮮語の紹介です。


 韓国朝鮮語は、東大の中で履修者が一二を争うほど少ないです。多くの年で文系の場合は、文Ⅰ~Ⅲ合わせて一つのクラスとなります。理Ⅰと理Ⅱ・Ⅲ生は別のクラスになることが多く、私の学年では理Ⅰは25人程度、理Ⅱ・Ⅲは15人程度でした。

 

 クラスの人の特徴としては、「昔韓国に住んでいたことがあったから」「親族に韓国人がいるから」「K-POPが好きだから」など履修する目的がはっきりしている人が多かったですね。わざわざマイナーな言語を選んでいるだけあります。

 

 勉強していて楽しいのは、日常で韓国朝鮮語を使えた時でしょう。隣国なので韓国人留学生が東京に多く、彼らと英語ではなく韓国朝鮮語で会話できるようになると、より勉強が楽しくなると思います。

 

 韓国朝鮮語は、「主語+修飾語+述語」など、単語の順序が日本語と基本的に同じなので学びやすいです。自宅で授業の復習や単語の暗記に努めれば、成績自体は低くても単位を落とすことはあまりありません。

 

 忙しいサークルに所属し、その上アルバイトもしなければならなかった自分にとって、韓国朝鮮語を選んだことは良い選択肢だったと感じています。個人としても勉強しやすい上に、クラスメートが韓国朝鮮語を学ぶことに意欲的なので、彼らに勉強を助けてもらえました。韓国朝鮮語に元から興味がある人の他、取っつきやすい言語を履修したい人にもおすすめの言語だと思います。

 

(育・3年)


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東大生オリジナル脚本の公演を11~14日に開催 学生劇団「ささくれ(劇)」

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 学生劇団「ささくれ(劇)」は3月11~14日、第2回本公演を駒場Ⅰキャンパスで開催する。昨年10~12月の3カ月連続旗揚げ公演に続く第2回公演では、劇団を立ち上げた瀧川陸さん(農・3年)が自ら書いたオリジナル脚本『光、または、のようなもの』を上演する。予約不要、入場無料・カンパ制。会場は駒場Ⅰキャンパス学生会館の211・213。二部屋で並行して上演され、来場者は最初にどちらの部屋を見るかを選ぶことができる。

 

 以下はささくれ(劇)による公演の紹介。

 

マンションの二部屋のはなし。つまらない漫画家の男とぼーっとした彼女。アイドルになりたかった妹とちょっと変わった兄。

 

男:たとえばね、ここに倒れてたとするでしょ、ここに、人が。

女:え、何、何。

男:助ける?

 

【開催概要】

ささくれ(劇)第二回本公演『光、または、のようなもの』

日時:3月11日(土)~14日(火)18:30~(開場は18:10)、全4公演

場所:東京大学駒場Ⅰキャンパス学生会館211・213(2カ所同時上演)

チケット:予約不要。入場無料、カンパ制

作・演出:瀧川陸

出演:尉林暉、太田雄介、白澤麻里奈、原田美緒

問い合わせ:give.me.sasa@gmail.com

ウェブサイト:http://givemesasa.tumblr.com/second

公式ツイッター:https://twitter.com/give_me_sasa

東大生オリジナル脚本の公演を11~14日に開催 学生劇団「ささくれ(劇)」東大新聞オンラインで公開された投稿です。

【東大受験生応援連載】入学直後に東大を飛び出す「FLY Program」とは

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 入学直後の学部生が1年間の休学を申請し、自主的な社会活動を行う制度「FLY Program」。2017年度入学生で5年目を迎えるこの制度だが、具体的な内容を想像しにくいと感じる人は多い。今回はFLY Program経験者2人に1年間の活動内容を聞くとともに、FLY Program推進委員長の中村尚教授(先端研)への取材から、その沿革と今後の方針を探る。(取材・竹田椋太)


戦争体験者を訪問 横字史年さん(文Ⅲ・1年)

 終戦70周年を迎えた2015年、横字さんは「あの戦争は何だったのか」をテーマに、FLY Programを実行した。横字さんを突き動かしたのは「自分たちが戦争体験者の声を直接聞くことのできる最後の世代であることへの使命感」。「なぜあえて1年遅れるのか」という周囲の反対は、かえって横字さんに「成果を出し、周囲に見せつけてやろう」と思わせたという。

 

 横字さんは、1年間を通じて、かつての戦地への訪問や戦争体験者へのインタビューを行った。中でも、木更津海軍航空隊の特攻隊員だった人の話しぶりは、横字さんの脳裏に焼き付いた。凄惨(せいさん)な戦争の中で青春時代を過ごした話から、戦争の背後には「自らの人生に意義を見いだそうと熱く燃える、生身の人間の姿」があることに横字さんは気付く。「書類や映像に見る無機質な戦争には現れない、人々が持つ戦争観そのものを理解することが重要だと意識するようになりました」

 

元海軍航空隊特攻隊員に取材する横字さん(右)(写真は横字さん提供)

 

 活動を海外に広げる中で、横字さんは戦争に対する考え方をさらに深めていく。インドネシアでは、第2次世界大戦時の日本軍の占領以上に、その後の内戦こそが悲劇だったという意見が多かったこと。また、ベトナム戦争やイラク戦争の傷が深いアメリカでは、真珠湾は「観光地」と化し、式典で未来志向の日米関係が強調されていたこと。これらは「国民が共有する『語り継ぐべき戦争』が、歴史・政治体制・文化の違う国同士では異なる」ことを意味する。それぞれの国の立場から戦争を考え、対話を重ねる中で「人の意見を咀嚼(そしゃく)し、反論する力や自信が付きました。学問に対する甘さが引き締まった気がします」。

 

 一見すると回り道のようにも思えるFLY Program。しかし「深く自分の人生を考える契機になった」と横字さんは振り返る。「自分と対話して、何がしたいのか答えが出ない人にこそ、この制度は向いていると思います。自分自身が思ってもみないような人間に成長して、結果的には目標への到達は格段に速くなるのではないでしょうか」


被災地で学習支援 中村彬裕さん(文Ⅰ・2年)

 中村さんがFLY Programを知ったのは、高校2年生の時。「自分で計画を立て1年間自由に過ごせるFLY Programは、その頃から視野に入れていました」。参加を決めた当初、中村さんは海外への留学を考えていたが、合格発表翌日の3月11日に「震災から3年」を特集する新聞記事を読み、東北での活動を決意。決め手は「あれほど大きな震災があったのに、自分がその現状をほとんど知らないことに対して持った」強い問題意識だった。

 

 中村さんは、最初の半年を宮城県気仙沼市で、残りの半年を岩手県大槌町(おおつちちょう)で過ごし、学習支援を通じたインターン活動を行った。被災地での体験は「首都圏の進学校に通って東大に入学し、自分と同じような価値観を持っている人との関わりが多かった」中村さんに衝撃を与えた。中でも印象に残っているのは、自転車が壊れてしまった子の「どうせ支援費で新しいのが買える」という発言。支援を受けることが日常化した環境だからこそ出る一言を、責めることはできない。中村さんは、いまだにこの出来事をどう解釈すべきか分からないという。

 

 後半の半年を過ごした大槌町は、震災の津波で線路が流されてしまった町だった。遠方への通学ができない学生の教育の機会は制限され、中学生の勉強への意欲も減退していた。そんな逆境の中でも「勉強が苦手で学校の勉強についていけない中学生が『中村さんの所属する学習施設でなら、高校受験に向けて頑張れる』と話し、真剣な目で勉強をしていました」。英語の学習指導を通じて子どもたちの助けとなれたことに、中村さんは活動の意義を感じたと話す。

 

「気仙沼みなとまつり」で、地元の中高生と「はまらいんや踊り」を踊る中村さん(左)(写真は中村さん提供)

 

 こうした学習支援活動を通して持った教育への興味から、中村さんは教育学部への進学を決めた。FLY Programの1年で、その後の進路が明確になったという中村さん。「まずは自分がやりたいと思えることを見つけるのが大事。休学をするかしないかという形式的なことではなく、自分自身が1年間の中で何を得たかということが重要だと感じています」


推進委員長・中村尚教授(先端研)

 FLY Programの原点は、濱田純一前総長の「よりタフに国内外で活躍できる学生に育ってほしい」という考えにあると語る中村教授。「欧米で主流な、入学を1年間遅らせる制度『ギャップイヤー』の理念を取り入れようと、4カ月の準備期間で作りました」

 

 1年目の2013年度は「突貫工事」だったが、日本では類を見ないこの取り組みは、当初からマスメディアや経済界の注目を集めた。さまざまな企業や非営利団体が後援し活動を支える体制が構築されたという。「理念を支持する企業が多いことの表れです」

 

 中村教授によると、FLY Programの理念は大きく分けて四つある。「一つ目は自主性。海外の留学制度にただ乗るというのでは駄目。何かを組み合わせて、独自性を出す必要があります。二つ目は長期性。一年間休学する価値のある活動をしてほしい。三つ目は社会性・国際性。国内外のさまざまな価値観に触れ『受験勉強マインド』を相対化し、大学に入った後の学びへ生かしてほしい。四つ目は公共性・規範性。ルールの中で自主性を発揮しながら、他の学生の模範となる活動が望ましい」

 

 試行錯誤を経たFLY Programは現在、制度の充実を目指して組織固めをしている。「より多くの部局に担当教員を選出いただくようになってきました。安定した制度となった今だからこそ、ウェブサイトやオープンキャンパスを通じて中学生や高校生への認知度を上げていきたい」。中村教授によるとFLY Programは発展途上。「1期生はまだ3年生。卒業して社会で活躍するFLY修了生に惹(ひ)かれて参加する学生が出るような『循環』ができた時、初めて制度が完成すると考えています」

 

中村教授から参加を考えている学生へのメッセージ

 FLY Programの本締め切りは4月の初旬ですから、参加は東大に入学する前から考えてほしいんです。合格したらFLY Programという制度をぜひ視野に入れてほしい。大学の支援の下、4年間で何を学ぶのかという動機付けを1年間かけて行える、またとない機会ですから。

 FLY Programに参加して卒業が1年遅れることをリスクと考える向きももちろんあります。しかし、その1年は他の学生が持ち得ないかけがえのない1年です。その後の人生における自主性が格段に備わり、ハンデを大きく凌駕する実りが必ず得られるでしょう。ぜひ、早いうちから計画を立てて、FLY Programに臨んでください。


【東大受験生応援連載】

2次試験の次は入学準備を 東大生協が入学準備説明会を開催

合格後のスケジュール 計画的に入学準備を進めよう

第二外国語を決めよう!履修者から見た中国語の姿

第二外国語を決めよう!履修者から見たイタリア語の姿

第二外国語を決めよう!履修者から見たフランス語の姿

第二外国語を決めよう!履修者から見たロシア語の姿

第二外国語を決めよう!履修者から見たドイツ語の姿

第二外国語を決めよう!履修者から見た韓国朝鮮語の姿

【東大受験生応援連載】入学直後に東大を飛び出す「FLY Program」とは東大新聞オンラインで公開された投稿です。

【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!履修者から見たスペイン語の姿

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 3月10日(金)の東大の合格発表後、11日(土)から15日(水)の間に新入生は入学手続きを行います。その際に書類へ記入した第二外国語で、所属するクラスが決まります。第二外国語の選択が学生生活を大きく左右する要因になるといっても過言ではありません。東大新聞オンラインでは第二外国語決定に役立つ情報をお伝えします。今回は、実際に履修した現役学生によるスペイン語の紹介です。


 「スペイン語は比較的簡単」と言われることは多いですが、実際、日本人にとって取り組みやすい言語だと思います。使う文字はアルファベットにñ(エニェ)を加えただけですし、発音の仕方やアクセントの位置は規則的で、文字通りに読めば発音を間違えることはありません。同じヨーロッパの言語だけあって英語と似ている単語も多く、字面から連想して意味が分かるということもよくあります。

 

 最も苦労するのは動詞の活用でしょう。現在形だけでも、主語の人称や単数か複数かによって変化する6通りの形を覚えなければいけません。それを現在形だけでなく点過去、線過去、未来、過去未来……と様々な時制に活用させる必要があり、どの形がどの時制だったか混乱することもしばしば。ネイティブの人はかなり早口で話すので、これらの活用を聞き分けながら意味を追うのは至難の業です。しかし、活用さえ覚えてしまえば文法はそれほど難しくありません。例えば疑問文を作るには元の文を「¿…?」で挟むだけと、非常に簡単です。

 

 スペインの陽気なイメージに引かれる人が多いのか、明るい雰囲気のクラスが多いです。そのためよく「スペイン語選択は『チャラい』」といわれますが、もちろん熱心に勉強する人もいますし、スペイン語選択の人がとりわけ不真面目というわけでもないでしょう。とはいえ、私のクラスでも演習の授業(文系は必修)でネイティブの先生の冗談で大笑いして楽しむなど、クラスでよく盛り上がるのも事実です。楽しい雰囲気でヨーロッパの言語を学びたい人にスペイン語はおすすめです。

 

(文Ⅱ・1年)


【東大受験生応援連載】

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入学直後に東大を飛び出す「FLY Program」とは

【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!履修者から見たスペイン語の姿東大新聞オンラインで公開された投稿です。

【東大受験生応援連載】4年ぶりの合格者番号掲示 東大新聞で歴史を振り返る

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 3月10日は東大入試の合格発表。長きにわたり東大入試の風物詩とされてきたのが、本郷キャンパスでの合格者番号の掲示だ。2016年度入試まで3年間中止されてきた掲示は、今回の入試から再開されることになった。本郷キャンパスでの掲示がどのような経緯をたどってきたのか、過去の東京大学新聞の記事や写真と共に振り返ってみよう。

 

 本郷キャンパスでの合格者場号の掲示は1972年度入試の際に始まった。当初は掲示場所が御殿下グラウンドだったが、1975年度入試で弓道場前に変更。1980年代には本郷キャンパスの工事の影響で、駒場キャンパスで掲示が実施された年もあったが、基本的には本郷キャンパスの弓道場前で掲示が行われてきた。

 

 2013年度入試の合格発表からは、本郷キャンパスでの合格者番号の掲示と同時に東大のウェブサイトでも合否の確認ができるようになった。

 

 2013年7月24日の記者会見で、東大は2014年度入試から3年間、本郷キャンパス弓道場前での合格者番号の掲示を中止すると発表。弓道場前が総合図書館の工事の資材運搬通路になるためだった。記者会見では、以後の実施は未定だとされていた。

 

2013年7月30日発行『週刊 東京大学新聞』

 

 2014年度入試の合格発表は東大のウェブサイトに限られ、毎年にぎわいを見せていた本郷キャンパスは閑散としていた。

 

合格者番号の掲示が実施されず、閑散とする弓道場前(=2014年3月10日、本郷キャンパスにて)

 

 合格者番号の掲示が復活すると分かったのは、2016年11月14日。同日の記者会見で、再開理由は「中止の原因であるキャンパス内の工事が長引く中、工夫すれば実施できると判断したため」と説明された。東京大学新聞社が受験生に対して行った取材では、掲示の復活を喜ぶ声が多く聞かれた。

 

2016年11月22日発行『週刊 東京大学新聞』

 

 今回の入試では東大のウェブサイトでの発表から30分ほど遅く、午後0時半ごろに合格者番号の掲示が実施される。受験生の多くが携帯電話を持つ今の時代、合格発表の速報性から見ると、もはや意味を持たなくなった掲示。それでもなお多くの受験生が胸を躍らせるのは、努力を重ねてきた受験勉強の終わりにふさわしい魅力がそこにあるからなのかもしれない。


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入学直後に東大を飛び出す「FLY Program」とは

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東京大学新聞の紙面を限定公開 お試し読みのご案内

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 新入生の皆さんに、入学準備説明会や諸手続きなどでお配りしている東京大学新聞の購読案内パンフレット『東大新聞×東大生活』では、主に昨年の東京大学新聞の紙面を使い、東京大学新聞の魅力をご紹介しています。

 しかし、紙幅の都合から、『東大新聞×東大生活』の中では、記事の抜粋しか掲載できませんでした。

 そこで、この「東大新聞オンライン」上で、『東大新聞×東大生活』内でご紹介した一部の記事を全文公開いたします。下に並んだリンクから、読みたい記事をお選びください。 

 

※全ての記事は4月28日までの限定公開です。お早めにご覧ください。

 

合格者番号掲示再開へ 「胴上げは夢だった」(2016年11月22日号)

2016年度学部・大学院入学式を挙行 「人類社会に貢献を」(2016年4月19日号)

今後も随時、公開する記事を増やしていきます。

東京大学新聞の紙面を限定公開 お試し読みのご案内東大新聞オンラインで公開された投稿です。

【東大新聞お試し】合格者番号掲示再開へ 「胴上げは夢だった」

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 この記事は、2016年11月22日号からの転載です。東京大学新聞の紙面を限定公開 お試し読みのご案内の一環で4月28日まで限定公開しています。


 

 東大は14日、2017年度前期試験の募集要綱を公表し、14年度入試から中止されていた合格者番号の掲示を再開するとした。同日の会見で東大は、再開理由を「中止の原因であるキャンパス内の工事が長引く中、工夫すれば実施できると判断したため」と説明。受験生からは「合格して胴上げされるのが夢だったのでうれしい」(鹿児島県在住・高3)など、歓迎の声が上がっている。

 

 番号掲示は、来年3月10日に本郷キャンパスの法文1号館と法文2号館の間で、ウェブサイトでの発表より約30分遅い午後0時半に実施予定。「後期試験の廃止などで状況が3年前と違い混雑の予測は難しいが、安全面の万全を期す」とした。

 

 「中止時にキャンパスには代替できる安全な場所がない、としたが安全面に問題はないのか」という質問には「胴上げ禁止ゾーンを設けるなどで安全を確保する」と回答。「執行部・総長の交代もあった中、変えられる部分を話し合った結果」とも述べた。

 

 兵庫県在住、理Ⅰ志望の高3生は「まさか自分の年から復活するとは。一番乗りで行く」と期待を見せる。大阪府在住、理Ⅰ志望の浪人生は「ウェブのみの発表は不合格者には冷たく感じられた。番号掲示は受験の醍醐味(だいごみ)」と好意的に語る。

 

 現役東大生も高く評価する。ある在学生(文Ⅰ・2年)は「伝統ある番号掲示の復活は楽しみ。キャンパスを活気付ける要因となれば」と話す。別の在学生(文Ⅰ・2年)も「胴上げなどで合格者が合格の喜びを実感する場が復活するのは良いこと」と高く評価した。

 

 

 番号掲示中止の発表は13年7月。東大は「番号掲示を行う弓道場前が総合図書館建設工事の資材置き場となり、安全を確保できる十分な広さの代替地が見つからないため」と中止の理由を説明し、「再開は工事が終了する3年後の入試管理委員会が判断する」とした。当時の予備校関係者や受験生からは中止を残念がる声や合格発表時の東大公式ウェブサイトのアクセス障害を懸念する声が上がった。

 

 今年3月に東京大学新聞社が本部広報課に問い合わせた際は「現時点では検討していない」とされ、入学者選抜要綱でも再開に関する記述はなかった。当初中止理由とされた工事は来年3月以降も継続予定。14日の会見では、工事の状況が以前と変わらないにもかかわらず実施できるようになった理由は、詳しく説明されなかった。(関根隆朗)

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【東大新聞お試し】2016年度学部・大学院入学式を挙行 「人類社会に貢献を」

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 この記事は、2016年4月19日号からの転載です。東京大学新聞の紙面を限定公開 お試し読みのご案内の一環で4月28日まで限定公開しています。


 2016年度学部入学式が12日午前、日本武道館(千代田区)で挙行され、新入生3069人とその家族ら5241人の計8310人が出席した。五神真総長と小川桂一郎教養学部長が式辞を述べ、15年にノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章教授(宇宙線研究所所長)が祝辞を披露。同日午後に大学院入学式も行われた。

 

 学部入学式の式辞で、五神総長は「新入生には知をもって人類社会に貢献する『知のプロフェッショナル』になってほしい」と述べた。そのために「自ら原理に立ち戻って考える力」「忍耐強く考え続ける力」「自ら新しい発想を生み出す力」の三つの基礎力を養う必要性に言及。自己を相対化する視野を身に付けるため、教養学部の環境を利用してほしいとした。

 

 小川教養学部長は、生演奏の音楽が観客たちの心を結び付けることを踏まえ、自ら直接触れる「生の体験」の重要性を語った。大学の授業も、出席して直接聞くことで「生」を味わえると説明。「教養学部の間に一つでも心に残る授業に出会えたら、それを通して生涯の師が得られると期待できる」と話した。

 

 来賓の梶田教授は、ニュートリノ研究で自ら問題意識を持ち、研究を続けて成果を挙げた経験を踏まえて「学問や実社会の最先端に立つと、どんなことが問題や課題になるかを見抜く力、予期せぬことに出会ったときにそれを問題として捉える力が必要となる。問題や課題を見つける力を身に付けてほしい」と述べ、新入生を激励した。新入生総代の湯谷猛麿さん(文Ⅱ・1年)は「現代社会の課題の解決を目指して社会をより良い方向に切り開けるよう、日々精進する」と宣誓した。

 

 各科類の入学者数は、文Ⅰが425人、文Ⅱが371人、文Ⅲが504人、理Ⅰが1183人、理Ⅱが563人、理Ⅲが100人の計3146人。女子学生は615人と全体の19・5%になり、昨年の18・4%よりも上昇した。留学生は40人だった。大学院入学式も同日午後に挙行され、新入生4448人の門出を祝った。内訳は修士課程2860人、専門職学位課程345人、博士課程1243人で、うち留学生は526人だった。五神総長は式辞で、忍耐強く研究することの重要性を述べた上で、自分の意思で使える時間がふんだんにある大学院時代を大切にしてほしいと語った。

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4年ぶりに番号掲示 3012人が合格 理科で最低点上昇

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番号を見つけ、喜び合う親子(撮影・竹内暉英)

 

 2017年度入学試験(前期日程・外国学校卒業学生特別選考)の合格者が10日正午ごろ、東大のウェブサイトで発表され、前期日程で3012人、外国学校卒業学生特別選考で35人が合格した。同日12時30分ごろには本郷キャンパス法文1号館と法文2号館の間で、4年ぶりに合格者番号が掲示された。

 

 正午過ぎ掲示を見にきた受験生らの列は正門から赤門まで達していた。受験生は番号を見て歓声を上げた。復活が期待された胴上げは東大構内で禁止された。禁止理由を東大の担当者は本日の記者会見で「下が固い地面で危険を伴い、通路が狭く混雑するため」と述べた。掲示は来年度以降も続ける予定だという。

 

 昨年度全科類で上がった合格者最低点。文科では高い順に文Ⅰで354・6点(550点満点、以下同様)、文Ⅱで348・5点、文Ⅲで343・6点。各類で昨年度とほぼ変わらなかった。理科では高い順に理Ⅲで407・7点、理Ⅰで347・2点、理Ⅱで335・4点だった。昨年度同様、理Ⅰの方が理Ⅱより高かった。理Ⅱで20・4点上昇など昨年度に続き各類で大幅に上昇した。

 

 全科類での合格者最高点は理Ⅲの482・1点で、昨年度より9・8点上昇。全科類での合格者最低点は理Ⅱの335・4点で、昨年度より20・4点上昇した。

 

 9日は、17年度入学の女子学生への家賃支援の対象となる住居の申込締め切り日。東大の担当者は会見で100室の募集に300人を超える応募があったと話した。申込方法などの詳細は、女子の第1段階選抜合格者に送付するなどして周知したという。来年度も同様の内容で支援継続を検討しているとした。

 

【お知らせ】合格者番号の載った新聞「合格記念号」を、10日午後2時すぎからテント販売いたします。

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【東大新聞お試し】ラクロス男子、決勝で慶大に大敗 日本一の夢、関東で散る

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 この記事は、2016年11月22日号からの転載です。東京大学新聞の紙面を限定公開 お試し読みのご案内の一環で4月28日まで限定公開しています。


決勝戦で敗れ、観客にお礼を言う選手たち=12日、駒沢第二球技場で(撮影・竹内暉英)

 

 ラクロス部男子(関東学生1部リーグ)は12日、決勝トーナメント決勝戦(FINAL)を慶應義塾大学と戦い、6―12で大敗した。第2クオーター(Q)に一時逆転するも後半は防戦一方で点差が開いた。準優勝は5年ぶりで、2005年以来の関東学生1部リーグ優勝はならなかった。

 

東大 0 5 0 1|6

慶大 3 2 3 4|12

 

 第1Q序盤、東大がボールを積極的に奪い相手ゴールに迫るも得点はできない。するとゴール前で慶大にボールを奪われ始め、中盤の5分間に3失点する。

 

 しかし第2Q、東大は再びボールを支配し、敵守備陣の間を抜くパスを受けた近藤駿一選手(法・4年)が得点。走力とサイドを変えるパスがうまくかみ合い、鐵見周平選手(工・4年)と近藤選手の追加点で、第2Q残り7分に3―3の同点に追い付く。

 

 直後に1失点するも鐵見選手のゴール端を狙ったシュートで第2Q残り5分で再び同点に。第2Q終了間際には、恩田将維選手(工・4年)のシュートで1点リードを奪う。しかし慶大のカウンター攻撃で失点し、勢いに乗り切れない。

 

 第3Qでは、慶大が中盤に難しい角度からのシュートを決めたのを皮切りに勢いに乗り、合計3得点。一方の東大はパスがつながらず、好機を作れない。第4Qも反則や連携ミスなどでボールを保持できず、6点差の大敗となった。

 

 

 2016年度リーグ戦の戦績は3勝1敗1分けで、全勝だった昨年度と比べ苦戦した。しかし決勝トーナメント1回戦では早稲田大学に圧勝し、5年ぶりにFINALへ進出。FINALでは、同じ相手に7―11で敗れたリーグ戦よりも点差が広がった点は残念だ。

 

 閉会式では、優秀選手として金山暖選手(育・4年)、公正な審判をたたえる審判員賞としてトレーナーの岡本紫音さん(工・3年)が表彰された。

 

(横井一隆)

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【東大新聞お試し】初心者のための麻雀入門  「不健全」は思い込み

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 この記事は、2016年7月12日号からの転載です。東京大学新聞の紙面を限定公開 お試し読みのご案内の一環で4月28日まで限定公開しています。


 酒を飲み、たばこを吹かしてお金を賭け麻雀にそんなイメージを持つ――。マージャン人もいるだろう。しかし、それは麻雀の本質ではない。東大卒のプロ雀士・井出洋介さんと麻雀サークル「白」代表に、麻雀の魅力や初心者へのアドバイスを聞いた。

(取材・加藤憲弥)

 

社会に通ずる真理も

 

 麻雀は4人で卓を囲み、それぞれ14枚の牌で役(上はいがりの形)を作ることを目指すゲーム。牌は全部で136枚あり、手元の牌を1枚ずつ順に入れ替えながら役をそろえる。役は基本的に4組の面子(同じ種類でメンツ連続の数字か、同じ牌を3枚集めた組)と1組の雀頭(2枚の同じ牌の組)で構成される。

 

 井出さんは最高位、名人位など数多くのタイトルを勝ち取り、競技麻雀の普及を目指す「麻将連合μ」を設立したプロ雀士。4歳ごろ麻雀を知ってから家族や親戚と打ち続け、高校や大学で友達と打つときはほぼ井出さんが勝っていたという。「自分はキャリアが長いおかげで勝っているのだと思っていましたが、実はそうではなかったのです」

 

 麻雀でキャリアよりも大事なのは「算数的な確率」を意識することだという。例えば、自分が三萬の牌を2枚持っていて三萬がもう1枚来るのを待っているとする。手元に四萬の牌が来た場合、三萬の牌を一つ捨てれば、待ち牌は二萬と五萬になり、確率は格段に上がる(図)。三萬を待つことにこだわって四萬を捨ててしまうと、自分の手をそろえる機会を逃してしまうというわけだ。

 

 

 さらに、麻雀には「攻め」と「守り」がある。攻めとは自分が上がるために手をそろえること、守りとは相手に上がられないように捨てる牌を選ぶことをいう。自分が捨てた牌が相手の上がり牌だった場合、点数を大きく失ってしまう。麻雀の基礎が分かってきたら、攻守の駆け引きも重要になる。レベルが上がるごとに、麻雀の新たな奥深さを知ることができる。

 

 麻雀の面白さは「全く同じゲームは二度と生まれないところ」と井出さんは語る。同じ役でも、そこに至るまでの牌の捨て方などは人によって違う。「一回ごとのゲームが一つの作品のようであり、毎回新たな作品を生み出すのはクリエイティブ」だという。さらに、麻雀からはいろいろな「真理」を教えられることがある。「麻雀を打つ4人というのは小さな社会。ずっと勝ち続けられるわけではないし、嫌なことも起こるが、楽しむためにはカッとなってはいけない。勝ち負けを越えて4人で打つ場を楽しむことも大切です」

 

 とはいえ、井出さんがこのように考えるようになったのも麻雀を打ち始めてからずっと後のこと。最初のうちは自分が勝つことしか頭になかった。麻雀を打ち続けていると、麻雀の楽しみ方が変わってくるのも面白いところだという。

 

 井出さんは純粋なゲームとしての麻雀を普及するために『マンガでわかる!東大式麻雀入門』(池田書店)などの麻雀入門書も執筆してきた。主婦や高齢者向けの麻雀教室の経験を踏まえて書かれており、「初心者が間違えやすい点をしっかり解説している」という。役やゲーム進行について図を多く使い分かりやすく書かれていて、麻雀初心者だった記者にもとても参考になった。

 

 「まずは一度経験してみれば、きっと面白いと感じるはず。思い通りにいかなくても、続ければ新たな魅力を見つけられます」と言いつつ、「はまりすぎは危険。回数を決めるなどして麻雀と良い付き合いをしましょう。くれぐれも学業に支障のないように(笑)」。

 

実戦で感覚をつかむ

 

白の活動の様子。部員たちが麻雀を打ったり、そ
れを観戦したりしている

 

 東大生の麻雀事情はどうなのか。麻雀サークル「白」代表の今井広規さん(理Ⅱ・2年)は「最近では麻雀を題材にしたアニメなどの影響もあり、大学に入り麻雀を始める人も多いです」と話す。週3回サークルで活動するほか、駒場Ⅰキャンパスでは21KOMCEEなどで空きコマに打ったり、雀荘に行ったりすることもあるという。

 

 今井さん自身は中学生のときに麻雀を打ち始めたが「麻雀にはまだ決定的な戦術と言えるものがなく、自分で研究する人はどんどん強くなるので、大学から始めた人で僕より強い人もいます」。

 

 麻雀のルールや役は難しそうだが、ネットでもルールなどを解説するサイトが多くあり、手軽に触れることができる。麻雀は実力による勝敗だけでなく、勝負が運に左右される面もあるため、基本的な知識さえあれば初心者でも経験者と一緒に打って、勝つこともできるという。実際に麻雀を打つには仲間を4人集める必要があるが、近年では「天鳳」などのネット麻雀が普及しており、仲間を集めずに気軽に楽しみながら練習する人も多い。

 

 ただ、ネット麻雀は実際の麻雀と全く同じではない。例えば、「天鳳」では実際の麻雀よりも守りが重視される傾向があるという。また、オンラインには麻雀で勝つことだけを求める人たちが集まることも。実際の麻雀ではその場の状況などを話しながら楽しむことができ、コミュニケーションが生まれるのはネット麻雀にはない面白さだ。

 

 初心者が麻雀を始めるにはどうすればよいのか。今井さんは「白に来てくれれば最初から丁寧に教えます」と話す。白は154人の部員で構成され、女性も十数人おり、さまざまな打ち方の人と対局できる。「勝てるようになるためには、ルールを覚えて、実戦で打ちながら感覚を身に付けることが重要。白に限らなくても、ネットなどでも試行錯誤しながら打ってみてほしい」

 

 白では小学生への麻雀教室も開いている。小学生たちは最初のうちはルールを覚えるのに苦労するが、すぐに楽しむようになるという。これらの活動を通して、白は「賭けない、飲まない、吸わない」をモットーとする健全な麻雀環境の普及を目指す。「昭和の麻雀の印象からか麻雀に賭けなどの悪いイメージを持つ人も多いけれど、実際にはそんなことはありません。未経験の方もぜひ一度やってみてください」

【東大新聞お試し】初心者のための麻雀入門  「不健全」は思い込み東大新聞オンラインで公開された投稿です。

【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!「TLP」で世界に通用する言語力を

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 3月10日(金)の東大の合格発表後、11日(土)から15日(水)の間に新入生は入学手続きを行います。その際に書類へ記入した第二外国語で、所属するクラスが決まります。第二外国語の選択が学生生活を大きく左右する要因になるといっても過言ではありません。東大新聞オンラインでは第二外国語決定に役立つ情報をお伝えします。今回は、選抜された少人数制の授業で高度な第二外国語の能力を身に付けることを目指すTLP(トライリンガル・プログラム)について紹介します。


 2013年度から始まり今年で5年目を迎えるTLP。高度な英語力に加え、もう一つの外国語の運用能力を集中的に鍛えていくために設けられた制度です。

 

 TLPを入学時から履修できる条件は東大の2次試験外国語科目の全ての設問で「英語」を選択し、なおかつその成績が上位10%程度であること。参加するにはかなりの狭き門を通り抜ける必要があります。当初は中国語のみでの開講でしたが、16年度からはドイツ語、フランス語、ロシア語でも開講されています。長期休暇中に実施される各国への短期研修制度なども整備されつつあり、TLPはますます充実しつつあるといえるでしょう。

 

1年間履修して

 入試で英語の成績の基準を突破し、1年の前期に当たるSセメスターからTLPに参加したAさん(文Ⅱ・1年)は、通常は1年生の間に終わる第二外国語の必修授業が、2年生まで続くことを魅力の一つだと話してくれました。意識の上でプラスの面が大きかったというAさん。「TLPを受ける周りの優秀な人たちから刺激を受けていました。また、TLPではないクラスの人に負けたくないという気持ちから、勉強のモチベーションが生まれました」

 

途中参加も可能

 参加者が限られているために一見閉鎖的に思われるTLPは、実は履修者が固定されているわけではありません。授業意欲や毎学期の期末試験の成績に応じて、メンバーの入れ替えが行われるのです。1年の後期に当たるAセメスターからTLPに途中参加したBさん(文Ⅰ・1年)は「TLPに参加したいという意欲をSセメスターの勉強のモチベーションにしていました」。ロシア語選択のBさんは、非TLPとTLPのそれぞれの授業について「やることが大きく変わるわけではありません」と話してくれた一方、ロシア語TLPクラスは約15人という少人数のため、授業内外で先生とコミュニケーションを取りやすく「先生と個人的な関係を築けるのが大きいです」。

 

 第二外国語の勉強に意欲がある学生には、TLPは大きなプラスになるでしょう。第二外国語を真剣に勉強したいという場合にはぜひ履修することをお勧めします。仮に入試での英語の成績が芳しくなく、Sセメスターから参加できなかったとしても、Aセメスター以降からの編入を見越して勉強するのもいいでしょう。


 第二外国語は、数年来の勉強の蓄積で実力に差が出てしまう英語とは違い、スタート地点は誰もが同じ。今回が最終回となる「第二外国語を決めよう!」の連載を参考にして、悔いのないよう第二外国語を選択してもらえるとうれしいです。第二外国語の勉強を通じて見ることができる、大学での知の世界を楽しんでください!


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【東大受験生応援連載】第二外国語を決めよう!「TLP」で世界に通用する言語力を東大新聞オンラインで公開された投稿です。

学生主導で「東大をもっとワクワクする大学に」 20日に本郷でイベント 新入生も歓迎

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 東大の学生・大学関係者らがより良い東大を目指して議論する「トウダイカイギ」が3月20日、本郷キャンパスで開催される。昨年3月以来の第2回となる今回は、参加した学生に大学への運営意識を持ってもらうことが目的。大学の運営主体である学生・教職員・卒業生が集まり、東大への問題意識や今後の展望を議論する。

 

 イベントは「パネルディスカッション」「分科会」「全体発表」「アフターセッション」の4部構成となっている。

 

パネルディスカッション

 パネルディスカッションでは「東大の現在とこれから」をテーマに、東大を取り巻く状況を議論する。登壇者は現役の東大生と、それぞれ産官学の視点で招かれた有識者3人。「グローバル化、技術革新の中でどう東大は勝てるか?」「産官学連携、大学教育の未来は?」「東大生の未来は?」といった話題を通じ、参加した学生が東大の現在の立ち位置を認識できるよう設計されている。

 

<登壇者(予定)>

杉山大樹さん

 東大発オンラインメディア「UmeeT」編集長。東京大学4年(休学中)。

 

 

 

清水信哉さん

 東大発電子回路ベンチャー「AgIC株式会社」代表取締役。

 

 

 

神代浩さん

 文部科学省科学技術・学術総括官。東大を含む国立大学の改革事業や研究支援に尽力。

 

 

 

堀井秀之教授(工学系研究科)

 東大のイノベーション人材教育プログラム「i.school」エグゼクティブ・ディレクター。

 

 

 

分科会

 その後の分科会では、参加した学生が個々人の興味に応じ、国際・地方・女子・学び・カルチャーの五つのテーマに分かれて大学関係者・卒業生らと共に具体的な解決策を議論し提案する。各分科会の切り口から東大の課題を洗い出し、目標や解決策のアイデア創出を目指す。パネルディスカッションで広い次元でマクロ的な東大を捉え、分科会では学生視点でミクロ的な東大に目を落とすという枠組みになっている。

 

 各分科会には、その分野に精通し学生の指針となるような有識者が参加する。例えば、国際分科会のパネリストとして国際的な大手企業で働く社会人が、カルチャー分科会のパネリストとして東大卒で多方面で活躍する喜多恒介さんが参加する予定だ。

 

全体発表・アフターセッション

 各分科会で話し合われた内容は、全体発表の場で共有される。またアフターセッションでは立食交流会を実施する予定だ。

 

トウダイカイギが目指すもの

 トウダイカイギが目指すのは「主体的な学生の手で、進化し続ける東京大学」の実現だ。この目標達成に向け、2016年3月には第1回のトウダイカイギが開催された。第1回には約150人が参加し、「駒場の商店街の活性化を目指したイベントづくり」「東大卒の女性を描いた漫画の配布」といったアイデアが飛び出した。

 

第1回の最終発表では多くの具体的なアイデアが飛び出した(撮影・竹内暉英)
写真はトウダイカイギ実行委員会提供
写真はトウダイカイギ実行委員会提供

 

 これらのアイデアは、既に具体的なプロジェクトとして動き出している。

 

 例えば駒場東大前商店街の活性化などを目指して活動する学生団体として、東大生19人で構成される「KOMABACK」が誕生した。KOMABACKは5月に駒場で開催されたフリーマーケットに自作の屋台を出動させたり、駒場祭で都市計画の専門家などを交えて駒場の未来を語り合うトークセッションを開催したりと、精力的な活動を続けている。

 

 漫画配布についても、実際に「進研ゼミ風」の漫画が東大の学生に依頼して作成された。五月祭や女子高生のための東大説明会などで配布される予定となっている。

 

 

 「トウダイカイギを通じて、一人でも多くの学生に東大への運営意識を持ってもらえたらうれしいですね」と広報責任者の熊澤陸さん(文Ⅲ・2年)は期待する。トウダイカイギは、東大に関係する人々が知恵を寄せ合い、次なるプロジェクトの種がまかれる場所だ。「今後の東大を担う新入生こそ、ぜひ参加してほしいですね」

 

イベント概要

第2回トウダイカイギ

日時:2017年3月20日(月)10:00~20:00

場所:東京大学本郷キャンパス

参加費:無料

参加人数:学生250人・社会人(大学関係者、東大OBを含む)50人

 

プログラム

 

詳細:https://m.facebook.com/todaikaigi/

問い合わせ先:todaikaigi2017@gmail.com

学生主導で「東大をもっとワクワクする大学に」 20日に本郷でイベント 新入生も歓迎東大新聞オンラインで公開された投稿です。

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