(図2)第1論文中の、個人被ばく線量率と空間線量率の関係を示した箱ひげ図の一つ。矢印(東京大学新聞社が挿入)で示したビンには、最小値から1%以内もしくは最大値から1%以内に当たる「外れ値」しかなく、その階級に属する市民の99%が外部被ばく線量ゼロになっている(出典:”Individual external dose monitoring of all citizens of Date City by passive dosimeter 5 to 51 months after the Fukushima NPP accident (series): 1. Comparison of individual dose with ambient dose rate monitored by aircraft surveys”Makoto Miyazaki and Ryugo Hayano 2017 J. Radiol. Prot. 37(1))
(図3)第2論文中の、個人被ばく線量の推移を示す箱ひげ図「図6」(上)と、そのデータを基に累積線量を示した「図7」。「図6」の単位を変換し、3ヶ月ごとに個人被ばく線量を積み重ねていったものが「図7」に当たる(出典:”Individual external dose monitoring of all citizens of Date City by passive dosimeter 5 to 51 months after the Fukushima NPP accident (series): II. Prediction of lifetime additional effective dose and evaluating the effect of decontamination on individual dose” Makoto Miyazaki and Ryugo Hayano 2017 J. Radiol. Prot. 37(1))
論文が掲載された『JRP』も、両論文における同意を得ない個人情報の使用、第2論文における結論に影響する計算方法のミスを指摘した「Expression of Concern(懸念の表明、EoC)」を1月11日に発表している。なお、この『JRP』の動きについて黒川氏は、『JRP』はすでに1月8日ごろに論文の著者からcorrigendum(日本語の「正誤表」に当たる言葉)を受け取っていたが、その際、著者が東大や伊達市の調査が進行中であるということを認めたことから、corrigendumの即時掲載を見送り、EoCを発表するという判断に踏み切ったものとみている。
今年はUAE・ドバイにて“Energy Transition and the Urge for a Sustainable Future”というテーマで開催されます。これまで、できるだけホットなテーマを提供し、それに最適な開催地を選定してきました。実際に社会課題となっているテーマをさまざまな分野の人が知識を出し合うことで、より実践的な議論が期待できます。